【わかりやすい】 でこぼこポン!から学ぶ声の大きさ(発達障害)

場面にあった声の大きさがわからず、お友達とトラブルになってしまうというご相談をよくお聞きします。
この記事では、先日NKH Eテレ「でこぼこポン!」で放送していたものを元に、放課後デイサービス(障害児通所支援)の運営経験のある社会福祉士「わくふく」が声の大きさを学ぶ方法を解説します。

【参考】でこぼこポン!声の大きさ調整の発明品

でこぼこぽん!のあらすじ
ぼこすけが友達と電話をしているのに、大きな声でお話をして邪魔してしまうでこりん。
「いま電話しているから!!」とぼこすけに注意されてしまいますが、変わらず大きな声でお話を続けてしまいます。
「うるさーい!ぼく いま友達と電話しているって言ったよね!?」と怒るぼこすけですが
「電話していることは聞いたけど、大きな声で話しちゃいけないと言われていないから・・・。」とでこりんは困ってしまいます。
横で聞いていたポンが「でこりんは大きな声を出していいときと小さな声にした方がいいときがあることがわからないんじゃないかな?」と助言をしてくれます。
そこでどんな場面でどんな声の大きさを出していいかわかる発明品を作ることにしました。

凸凹があると声の大きさの調節が苦手?
発達障害(ASD)の特性がある方は想像(イメージ)するが苦手と言われています。
状況を見て判断すること、相手の立場に立って物事を考えること、現状から一歩先のことを考えることが難しい方が多いです。
今回のケースでも「電話をしている友達が近くにいる」状況から「自分が小さな声で話さないといけない」ことがイメージすることができずに起きてしまうトラブルでした。
発達に凸凹があるお子さんは状況判断が難しく意図せずトラブルになってしまうこのような状況はよく見られるケースです。

声の大きさの調節ができるようになる方法とは
でこりんは「こえシアター」を発明しました。
シアターにはいろんな場面の絵が出てきて、マイクを使ってその場面にあった声の大きさでお話をします。
声の大きさが正しいと絵の中のみんなが笑顔になり、間違ってしまうと困ったり怒ったりしてしまうとのこと。
以下のような場面で、でこりんは挑戦していました。
・図書館で話すときの声の大きさ
・公園で友達を呼ぶときの声の大きさ
・近くで友達が電話をしているときの声の大きさ

SST(ソーシャルスキルトレーニング)とよばれるものになります。
実際の療育でも「声の視覚化」を活用しています。

〇声のものさし
1アリさんの声
2うさぎさんの声
3しかさんの声
4ライオンさんの声
5ぞうさんの声


お子さんが好きなキャラクターなどで(大きさの順序が明確なもの)代用してもOKです。
大事なことは納得して理解すること。お子さんと一緒に考えてみても面白いかもしれません。

お子さんが「声のものさし」を理解したらぜひ日常の中で実践してみてください。
評価を伝えるのはできてないときより、できているときがベスト!
「今、〇〇の場面だからうさぎさんの声で話せたね!!」
できているところを伸ばしてあげるかかわり方はお子さんの自信にもつながります。

まとめ
発達に凸凹があるとまわりをみて状況を判断することやイメージすることが苦手で声の大きさを場面に合わせることが難しい。
しかし苦手なだけでまったくできないということでもありません。
わかりやすく学び、正しい経験値を積むことで苦手を薄めていくことができます。
そのためにはまわりの方理解やサポートも必要となります。
凸凹があってもなくてもみんなが明るく過ごしやすい未来でありますように。

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